ソファ専門メーカー「TRES」が青山にショールームをオープンしました Vol.1はこちら
こちらの作るソファに初めて座った時の印象は、20年近く経った今でも忘れていない。
日本人は歴史的・文化的にまだ日常の生活に馴染みは浅く、ソファに座ってTVを観たり、団欒したりというシチュエーションが少なかった。今でこそ一人暮らしの生活の中にまで、生活必需品としてリストアップされるまで浸透してきてはいるが、その歴史はまだまだ浅いし、本当に座り心地が良いソファは多くない。
この「TRES」もソファ専門メーカーとして20年くらいの若い会社。その歴史は短い。しかし重要なのはそこではなく、創業時から一貫した「こだわりのソファ」を作る為の製造工程・環境・マテリアル・工法の確立が、その歴史を越える実績を生み出して来ている。
まず材料・工法は全てがイタリア仕込み。モダンファニチャーの中で常に先を行くイタリア。
そのデザイン・マテリアル・ディテールは前衛的で常に世界をリードしている。有名どころで言えば、「B&B ITALIA」、「Cassina」などが挙げられる。
個人的な感想ではあるが、座り心地だけで比べるとすれば、これらのブランドに引けを取らない。言葉が適切でないかも知れないが、むしろ「万人受け」する座り心地だと思う。
まずはそのフォルムを整える為、そして剛性・耐久性を確保する為に躯体としてブナの無垢材を使い下地のフレームをしっかりと組んで固めている
必要箇所以外はビスを使わず、ホゾ組みやアリ組みと言った昔ながらの建築技法を用いている。クッション性(ここでは反発性ではなく安定性)を作る大元になる「ウェービングテーブ」を、それぞれの座面下の木枠に縦・横・斜めに張り巡らせ、従来のSバネや綿ゴムベルトに起こる「伸び」を防いでいる。
半永久的に伸びる事なくピンと張った状態が保たれる。荷重が加わっても変に伸びたりしないので、座り心地が非常に安定した状態が続く。
コメントを残す