こだわりのオーダーキッチン Vol.2

全体的に言える事ではあるが、繰り返し言っているように素材・色に関して最も決めるのに時間が掛かった箇所として、アイランドの天板が挙げられる。

素材の変遷としてはセラミックから始まり、ステンレス、人工大理石等を繰り返して、最終的に人工大理石に決定するが、その色に関しても時には白から黒といった極端な迷いも含まれている。

 

 

迷いに迷った理由として、建築のアクセントにした壁の色に合わせたアイランドの扉やパネル材(写真のグレー部分)に合わせる事、バックの幅5メートル超の収納を真っ白にした事、その空いた壁面には大理石調の石タイルを使った事、アイランドに食い込む様に引っ掛ける造り付けのテーブルがオーク材(ナラ材)の突板という素材感がモロに出る為、等である。一箇所だけでなく全てを主張させ、まとめる為には何色が良いのか、を重視したからである。

最後はオーナーに決定して頂いた「真っ白」のワークトップになり、結果的に非常に良くまとまったのではないだろうか。

 

 

色使いにもこだわったが、キャビネットの見え方にも特徴を持たせた。

通常はキャビネットの引出部分と扉部分の全ての取手の仕様は統一する。つまり取手を付けない手掛タイプ扉にするか、バーハンドルやツマミを付ける仕様にするかということになる。ここでの場合、アイランドについては手掛けタイプとしている。

 

 

この狙いは開け閉めしやすく凸部分が減り、手や身体の一部をぶつけない事が挙げられる。

反して扉材を直接汚れた(濡れた)手で触れる事は増えてしまうのだが、これをメラミン材のポストフォーム(貼り継ぎの目地が出ない仕様)で製作する事で、掃除をし易くし解決している。一方バック収納のカウンター下部分は手掛け部分の隙間(扉間の25mmの空き)を作らず、縦横のラインの通りをより強調し、白の美しさを際立たせるように見せている。付けているハンドルもなるべく小さな薄いもので、通ったラインからはみ出ないスッキリしたものなっている。

 

 

バックの収納キャビネットに関しては、ローカウンターの部分の天板を、扉材の白のメラミンで合わせている為、より一層の統一感を出し、彫刻の様な雰囲気を醸し出している。
ローカウンターの少し上にテーブルと同素材の飾り棚を並行して長く配し、白とのギャップにより単なる棚ではなく、オブジェとして楽しめる組み合わせにした。

 

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こだわりのオーダーキッチン Vol.3へ続く

こだわりのオーダーキッチン Vol.1はこちら

 

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