「機能美」ではなく、「機能」と「美」の共存〔the sofa U邸〕

今回もまた別件でオーダーキッチンを紹介したい。写真にはアイランドキッチンが少し写っているが、これは建築の家具工事で造作されたので、納品させて頂いたのは壁際のI型キッチンである。

建築家の意向もあり、長くてシャープなスッキリしたキッチンを目指した。

まず最初に決めに掛かったのはワークトップの形状と素材。
シャープな印象という事で、天板の厚みを薄く軽やかにするのだが、素材感としてステンレスや人造大理石(淡色)を使うと重厚さや高級感が出ないと思ったので、最終的にセラミックストーンの12mmの単板で、黒い石目調のものをチョイスした

薄くシャープな印象であるが、濃い色での存在感を出し、石目というテクスチャで素材感・厚みを持たせた。またその天板自体を25mm扉とサイドパネルから浮かせる事で、より一層の軽快さやスッキリ感を出した。

セラミックストーンとは「磁器」と「天然水晶」、「ガラス」を合わせた高機能素材で、様々な色や柄、テクスチャが選択できる。キズに非常に強く、限りなく無孔質なので色滲みすることなく、化学薬品等に対しても高い抵抗性を持つ。耐熱性にも優れており、熱されたフライパンや鍋を直接置いても問題ない。また建築の外壁材やテラスの表面材に使えるくらいの耐候性・強度を併せ持っている。最近では人造大理石に変わって高い人気を集めている注目素材である。

さらに扉やパネル類には木目調のメラミン化粧板を採用した。

メラミン化粧板と言えば、ここ愛知の名産品とも言える。弊社では最大手の「アイカ工業」さんの製品をほぼ全てに使用している。近年色柄だけでなく、その素材感の再現力が著しく進化を遂げ、防水・防汚性に優れている為に数多く推奨し採用している。最終的に色柄はオーナーが選定しているが、強めの密度の高い横目柄が幅方向の長さを伸びやかなラインで強調している。

機器類に感しても充実しており、まずはミーレの食洗機の60cmサイズ。ビジュアルや洗浄力は勿論だが、その容量は圧倒的で最大17、8人分くらいを一度に洗う事も出来る。(各家庭・食器の大きさによる)

ガスコンロはハーマンの「+do」。某昼の情報番組に度々登場・紹介された事もあり、今ではお客様の方から要望が来るなど非常に人気が上がってきている。その下にはコンビネーションオーブンとして、「電子コンベック」を導入している。電子とは電子レンジ機能の事で、一台で二役をこなす。ハーマンの場合は「電子レンジ」機能と「高速オーブン」のコンビになるので、調理時間を短縮する事が出来るのも特徴の一つである。

レンジフードはアリアフィーナの「フェデリカ」というモデル。中身は国内レンジフードメーカー最大手「富士工業」、デザインはイタリアの有名デザイン会社という物。見た目の美しさに加え、静かな駆動音や吸引力はトップクラス。その上手入れが面倒なフィルターが無い作りになっている。フィルターが無いにも関わらず、内蔵されたファンを洗うのは年末の大掃除の時くらいで大丈夫だそう。高い遠心分離機能と吸引力が素晴らしい。

最後はタッチレスの自動水栓だ。蛇口に付いたセンサーに手をかざす事で、水と湯を出したり止めたり出来、シンク回りを濡らしてしまう事が少なくなる。浄水機能も付いているので、一つ一つの切替操作が必要なモデルには無い手軽さが良い。

キッチン自体の幅は3mを超え広くなってはいるが、機能をコンパクトにまとめている為、使うお客様の動きは大きくならずに済む。キッチンに立つ時間が長い人だからこそ、疲れ・ストレスを軽減するプランニングは当然必要である。

ここには「機能美」ではなく、「機能」と「美」が共存している

 

ライター:北澤武宏について

https://creators.view.cafe/takehiro_kitazawa/

この記事が気に入ったら
「ViewCafe」にいいね !

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です